十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十六年 四月八日

四月八日日曜 (五月十三日) 晴 婦人会の総会でした。 母の日でしたのでとても意義ある会でした。 小学校長の祝辞にはほんとに感心させられました。 動く世の中に動く子供を育てる母の重大な任務がある。 四月九日月曜 晴 衛生検査のためみんなでかたつけ方…

昭和二十六年は1951年

今日は日記ではありません~ 八重子おばあちゃんの日記では春まっさかり、 のりぶつに学校行事に忙しそうな毎日です。 昭和二十六年は1951年。 60年後、東日本大震災が起きました。 2011年3月11日の津波で、 小指ではほとんどの家屋が流されま…

昭和二十六年 四月一日

四月一日日曜 晴 いそ後、さき山へ麦の草取りをした。 四月二日月曜 晴 いそへいった。正子は「きうり」を蒔いた。 私は草取りをした。 四月五日木曜 晴 今日はいそもの売りがみんないった。 のり二百枚ばかりもった。 いそへいってのりを少しとってきた。 …

昭和二十六年 三月二十八日

三月二十八日木曜 晴 学区民大運動会でした。 五月三日でお天気もよくてほんとに意義ある日でした。 ゆっくり見物して夕方かへった。 しばやでお茶のみをしてきた。 お母さんもうり方にいって帰った。 売上金 六千円也 三月二十九日金曜 晴 いそへいってのり…

昭和二十六年 三月二十二日

三月二十二日金曜 晴 いそへいった。後草取りにいった。 三月二十三日土曜 晴 いそへいってからのりぶつをした。 三月二十五日月曜 晴 県会議員の選挙で学校へいった。 私の一票は当選してとてもうれしかった。 (四月三十日) みそあせ。 三月二十六日火曜 …

昭和二十六年 三月十六日

三月十六日土曜 晴 いそへいってからきつかけをした。 やっと草取りを終へてはじめてした(あななぐち) 三月十八日月曜 晴 村会議員の選挙へおばあさんをつれて学校へいった。 三月十九日火曜 晴 いそから来て小泊へいれどきにいった。 いちばんおそかった…

昭和二十六年 三月十一日

三月十一日月曜 晴 はやす峯をうなった。 道路愛護デーで人夫が出た。 お昼前私一人でうなった。 午後からこやしをもらって蒔き方をした。 三月十二日 火曜 晴 残りをまいた。 正子は青年団のいも蒔きにいった。 うり方が帰った。 売上金高 五千三百円 三月…

昭和二十六年 三月七日

三月七日木曜 雨 夜からのふりつづきで大分ふった。 三月八日金曜 晴 朝からのりぶつをしておひるまでぶった。 お祭りで仕事はやすんだ。 おかへみんな売り方がいった。 曇ってのりはほし上がらなかった。 三月九日土曜 晴 いも畠をうなった。 やき山を一日…

昭和二十六年 三月一日

三月一日金曜 晴 磯の開口でした。 波立ちでしたが海苔はとった。 草取りに行った。 正子は分家へいもまきにいった。 三月二日土曜 雨 雨ふりでいそはやすんだ。 三月三日日曜 晴 いそへいった。大波でした。 でものりは少し取れた。 草取りにいって来た。 …

昭和二十六年 二月二十七日

二月二十七日火曜 お昼から小雨がふってきた。 正子らは明日の中学校落成式の準備で相川へいった。 どうも明日の天気が心配です。 月浜からお客さんが来てお昼をたべていった。 売上金高 二千円 二月二十八日水曜 雨 折角待ちに待った落成式も雨でひどかった…

昭和二十六年 二月二十四日

二月二十四日土曜 晴 女のけいやくでやすんだ。 家ではすばやで味噌を煮た。 千代子や和子、正子たちでにた。 おかへいった。 のりは今日までかかった。 百三十枚、二十五枚たのんだ。 婦人会の役員をきめた。 二月二十五日日曜 晴 私はやき山へ麦の土入にい…

昭和二十六年 二月二十日

二月二十日火曜 雨 雨ふりでいそはやすんだ。 春とはいひ風が寒くてひどかった。 ぼろぬいをした。 二月二十一日水曜 みぞれ雪 ゆきまじりの雨ふりでひどかった。 よその人達が佐喜子をききにきた。 かぜひきでしたがよほどよくなった。 夜まで降った。 二月…

昭和二十六年 二月十五日

二月十五日木曜 晴 はやすみねへこやしがけ。十二だんつけた。 なみだは前の日と合わせて十四だんつけた。 麦はかれ葉が出てよくないが、こやしかけはやめた。 二月十六日金曜 晴 毎日風が吹いてさむい。草取りをした。 桑切りも始めた。 三月二十三日の授与…

昭和二十六年 二月十一日

二月十一日日曜 晴 さき山へ第一回こやしかけをした。 二十四だんつけて終わった。 二月十二日月曜 晴 家に留守ばんをして米の配給にいってきた。 午後からいりにおすたまりにいった。 配給代金 三千百二十円 二月十三日火曜 晴 いりに正子が手伝いにいった…

昭和二十六年 二月七日

二月七日水曜 晴 くちよせに志津川へ家の船でいきました。 私はさき山へ麦ふみにいった。 ひじきを一人づつでて刈った。 二月八日木曜 晴 麦ふみをした。 風が吹いてとてもひどい。 夜はおしたくをした。 二月九日金曜 晴 よいおししいりです。 いそまつりは…

昭和二十六年 二月三日

二月三日土曜 晴 いその開口でした。 みんな出たので一日でさっぱりと取りました。 のりぶちをした。 四十一枚ぶった。 二月四日日曜 晴 今日は二人づつでて、ひじきとりをした。 村長さんが来た。奥さんと二人で海岸まで見にいった。 女子青年団が料理のけ…

昭和二十六年 二月一日

二月一日木曜 晴 餅のおしたくで早く起きた。 いそへもいかぬので、ゆっくりおいしく食べた。 しばまるきにいって来た。 二月二日金曜 晴 しばまるきにいってきた。 売り方はやっと帰った。 全部で八千円ばかり持ってきた。

昭和二十六年 正月二十八日

正月二十八日月曜 家に居ていろいろかたつけたりお支度をした。 正月二十九日火曜 雪 大室へお見舞いにいってきた。 はつみさんと孝子と三人でゆっくり夕方までかかった。 正月三十日水曜 晴 春の雪ですっかりとけ始めた。 又も年越しでごはんを早くたべた。

昭和二十六年 正月二十五日

正月二十五日金曜 曇 朝はれ上がったと思って、のりを洗って来てぶった。 半分でやめた。すっかり曇った。 かみのやえのおばさんがきてお茶のみをした。 正月二十六日土曜 晴 やっとよいお天気でほし物で忙しかった。 のりは四十五枚とった。 正月二十七日日…

昭和二十六年 正月十七日

正月十七日木曜 晴 朝はじめて木をつみにいって来た。 今まで休んだのでとてもこわかった。 参拝をしてごはんを食べた。 夜は横屋のおばあさんの所へいってゆっくりお話をして来た。 正月二十日日曜 晴 磯の口開で二人づつ出て ふのり取りをしてみんなで分け…

昭和二十六年 正月十三日

正月十三日日曜 曇 ぬいものをした。 海はさっぱりなんの魚もなく毎日に家に居ます。 正月十四日月曜 晴 家の上を刈りはらいをした。 明るくなったので気持ちよかった。 正月十五日火曜 晴 学芸会を見にいってきました。 正彦もとてもよく出来てうれしかった…

昭和二十六年 正月九日

正月九日火曜 晴 新三郎伯父さんのおそう式でした。 たいした寒くはなかった。 正月十日木曜 大雪 夜からの吹雪でずいぶん降った。 全国的に相当のふりでした。 正月十一日金曜 曇 子供達の注射でみんなでいったら 役場から人がこないので、もどってしば屋で…

昭和二十六年 正月六日

正月六日日曜 晴 風が吹いて網船は休んだ。 柳津の人が来ていろいろ話かたりをした。 正月七日月曜 晴 お正月になってから始めての寒さでした。 鱈もさっぱりとれないので 家の船は網はみんなあげた。 新三郎伯父さんが急に死んだ。 今までとてもよくてよろ…

昭和二十五年 正月三日

正月三日木曜 晴 今日は五・六メばかり取った。 ぬい物を少しはじめた。木綿妹の裏物を買った。 八百円代買った。 正月四日金曜 晴 魚は少しだが志津川へ油の配給を受けて来た。 魚代から三千円やった。 昨日石巻から喜代子が泊まりにきて、家へ行って お茶…

昭和二十六年 正月一日

正月一日火曜 晴 しづかなよい天気でほんとによい元日です。 毎年のように酒のみが来て酒もりをしていった。 千代子も来たので夜はみんなでしば屋へお茶のみにいって来た。 正月二日水曜 晴 たら網は出初めをした。 十五メばかり取って相川へうって来た。 髪…

昭和二十五年暮れ よいお年をお迎えください

八重子おばあちゃんの昭和二十五年。 今年の日記は二十九日で最終です。 もうすぐ昭和二十六年がやって参ります。 暮れのご挨拶にかこつけて・・・ このブログを書き始めた動機は、いくつかあります。 一つ目は、この日記を製本してご縁のあった人たちに配れ…

昭和二十五年 十二月二十八日

十二月二十八日日曜 晴 餅つきでいそがしかった。 寒さはとても身にしみた。 たたみ屋が来てお昼を食べてから夜までに終わって帰った。 十二月二十九日月曜 晴 たら網は今日は二日目でいって来た。十四・五メ取った。 相川へ魚をまつりにいって来た。 これで…

昭和二十五年 十二月二十五日

十二月二十五日木曜 晴 せんたくをした。 魚は二十二メばかりとった。 佐喜子の誕生祝いをした。 志津川へ町用たしにいって、千二百円ばかりかった。 十二月二十六日金曜 晴 とても暖でした。米粉つきをした。 夕方こやしを四本さき山へはこんだ。 十二月二…

昭和二十五年 十二月二十二日

十二月二十二日月曜 晴 もち草を煮た。 きな粉こじき二千円 木綿・納 六百五十円 凍み豆ふ 百六十円 二千八百二十九円 十二月二十三日火曜 晴 せんたくをして船迎へにいった。 午後から灰を畠にふって来た。 あななぐちへいった。 いそ見てきた。 床屋さんが…

昭和二十五年 十二月十八日

十二月十八日木曜 晴 二十メばかり取った。 二日ぶりで百メばかりとった。 紙うりさんが来て泊まった。 十二月十九日金曜 晴 魚は三メ目ばかりしかとらない。 正子と二人ですぎぱ拾いをして来た。 新聞代 二百円 醤油代 三百円 クツ代 百三十円 見まい 百円 …

昭和二十五年 十二月十二日

十二月十二日金曜 晴 しづかなよい天気でした。 多喜子のよろこのご祝儀をした。 盛大にすごした。 十二月十三日土曜 曇 婦人会ののりを集めた。 三百九十枚で七十円の割 (※1)百枚(※2)百枚(※3)百枚 (※4)二十枚(※5)(※6)四十枚 (※7)三十…

昭和二十五年 十二月八日

十二月八日月曜 晴 今日は婦人会ののり取りをした。 去年より少ない。 十二月九日火曜 晴 のりぶつをした。いりと二軒でした。 四十枚ばかりぶった。 しづかな日和でよかった。 十二月十日水曜 晴 のりは今日までかかった。 少しうすかったが風がなくてよか…

昭和二十五年 十二月一日

十二月一日月曜 晴 波立ちで相川へ着いたのでみんなでいった。 久子が来て餅を食べた。 十二月二日火曜 曇 小指前で魚、五、六本取って来た。 沖網をさして来た。 夕方、かみへ手伝いに行った。 十二月三日水曜 大雪 朝かみへ行ってあと家へ帰って正子をやっ…

昭和二十五年 十一月二十七日

十一月二十七日木曜 晴 毎日同じあみたどかしとお支度をします。 凍大根をした。 風が吹いてするめ釣りはひどかった。 四十枚分けて小泊へ百円代うった。 十一月二十八日金曜 晴 網は家ではやすんだ。 沖はさっぱり取れないので、 小指沖で、小泊やいりでは…

昭和二十五年 十一月二十三日

十一月二十三日日曜 晴 寒いので家の仕事をした。 夕方はだんごをこしらへておいしく食べた。十一月二十四日月曜 曇 夜から今年始めての大雪でした。 寒さは又例年にないようです。 油すめをした。 たいしてこまないので、ゆっくりすめた。十一月二十五日火…

昭和二十五年 十一月十九日

十一月二十日木曜 晴 待ちにまった鮑の開口です。 風が吹いたし今までにない寒さでした。 五メ目しか取らなかった。するめは三メ目つった。 六十円で飯野川から買いに来た。 二十五メばかりやった。十一月十九日水曜 晴 魚は池田さん渡しで十五メ三百目とっ…

昭和二十五年 十一月十六日

十一月十六日日曜 雨 するめほしをして砂糖の配給にいった。 トラックが川へてんぷくをして、みんな手伝って上げ方をした。 家でもご飯を煮てやった。 するめは二十枚分けた。 山崎薬屋さんが来て泊まった。十一月十七日月曜 晴 網たぐりがいって来た。 魚は…

昭和二十五年 十一月十二日

十一月十二日(十二月二十日) 晴 鱈網に始めて行って来た。 するめ釣りは百二十枚分けた。十一月十三日木曜 曇 米つきにいって来ました。 七表ついてきた。 さくりきりをしました。 するめつりは十五枚分けた。十一月十四日金曜 晴 鱈網たぐりがいって、相…

昭和二十五年 十一月六日

十一月六日木曜 はれ あななぐちへ中耕をした。 するめつりにいった。 三十五枚づつ分けた。十一月七日金曜 麦の中耕をした。 するめは百枚づつわけた。十一月八日土曜 晴 今日も同じくさくりきりをした。 するめ釣りは三百枚づつ分けた。十一月九日日曜 雨 …

昭和二十五年 十一月一日

十一月一日土曜 雨 雨ふりでした。 大根つけをした。かごやさんが居た。 十一月二日(十二月十日)日曜 晴 消防演習で家で幹部達の接待をした。 十一月三日月曜 晴 はやす峯へ馬でこやしかけをした。 九だんつけた。 全部で二十六だんつけた。 十一月四日火…

昭和二十五年 十月二十五日

十月二十五日月曜 晴 かや刈りをして後、麦ふみをした。 正子はしば取りをした。 十月二十六日火曜 晴 こやしかけをした。 さしみずに六だんかけた。 あななぐじに十一だんかけた。 十月二十七日水曜 晴 しばやへこやしかけにいった。 正子は土入れをさせた…

昭和二十五年 十月十八日

十月十八日月曜 曇 さき山へ麦ふみをした。 十月十九日火曜 曇 今日は風が吹いて、畠はやめて ほしいもをこしらへた。 十月二十日水曜 小雨 ほしこをあみかたをした。 お昼から雨がふって来た。 十月二十四日日曜 晴 私達のけいやくでした。 家はてる子の家…

昭和二十五年 十月十五日

十月十五日金曜 曇 たこの口開けでしたがさっぱり釣れなかった。 うちでは三メ目つった。 今夜も紙うりさんがきて、麦の手入をきいた。 とてもためになった。 十月十六日土曜 曇 麦ふみにいって来た。 紙うりさんに畠までいってもらった。 十月十七日日曜 福…

昭和二十五年 十月十日

十月十日日曜 曇 お父さんが石巻へいってまゆ勘定をうけて来た。 十月十一日月曜 晴 桑畑をうなった。 十月十二日火曜 晴 大根の残りを引いた。 あと玉ねぎをうえた。 十月十三日水曜 晴 分家の豆打ちで正子と二人でいった。 十月十四日木曜 晴 うちの豆打ち…

昭和二十五年 十月六日

十月六日水曜 晴 麦うえをした。寒さは今日からとてもきびしくなった。 十月七日木曜 晴 今日も植替をした。とても寒かった。 十月八日金曜 晴 大根引きをした。 大きな大根ばかりたくさん取りました。 運ぱんはとてもひどかった。 十月九日土曜 曇 今日は白…

昭和二十五年 十月一日

十月一日金曜 曇 教育委員選挙でいって来た。 後ははやす峯へいってうなって来た。 お昼から小雨で柿拾ひにいって、正彦とずぶぬれになって来た。 十月二日土曜 曇 ぬいものをして居た。 はんてんを裁ち切りました。 少しぬい始めた。 十月三日日曜 晴 さし…

昭和二十五年 九月二十八日

九月二十八日火曜 雨 米の配給にいって十日分で一千三百三十五円代はらった。 午後から (以下空白) 九月二十九日水曜 小雨 今日もぬい物をした。 小泊の叔母さんが来てゆっくり夕方帰った。 九月三十日木曜 曇 桑畑をうなった。

昭和二十五年 九月二十五日

九月二十五日土曜 晴 はやす峯であづきもぎをした。 むしろ五枚ばかりとった。 桑畑をうなった。 網そめして二日かかった。 九月二十六日日曜 曇 正子と二人で桑畑をうなった。 九月二十七日月曜 雨 雨ふりでやすんだ。

昭和二十五年 九月二十二日

九月二十二日水曜 晴 朝は柿拾ひをした。 せんたくをしてお昼をたべてから やき山へそば刈りにいった。 風はたいしてあてなかった。 九月二十三日木曜 晴 小麦を少しまいた。 たらないと思って追加した。 さつまいもを貯蔵した。 九月二十四日金曜 日本晴 そ…

番外編 おしす入り

最近確認の取れた言葉がありました。 昭和二十五年二月九日の「おしす入り」です。 “入り"って、お彼岸の入りとかそういう使い方なのかなと思っていたのです。 で、"おしす"って何かな、と。 全然違いました… 正解は、「お獅子入り」でした!!! 十三浜では…