十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十四年 十二月九日

十二月九日木曜    晴

    今日も船は行つてきた。

   とてもしづかな日よりで安心でした。

    魚は少しなので相川へいつて、炭を一俵と金七百円代うつて来た。

    私達はお嫁さんを見ました。小泊のおばさん達の仲人でした。

    はたを織り始めた。 婦人会の「海苔」取りをしました。今年は大分とれた様でした。  

 

十二月十日金曜 晴  

    とても良い天気で婦人会の「のり」ぶつをしました。 全部ぶつ終わつた。

    魚は少しでした。四メ目ばかりなので白浜へやることにした。

    正子等は青年団の畠おこしにいつた。午後からはおしたくをしました。  

 

十二月十一日土曜 晴  

    今日も天気が良くてたら取りはいつて来ました。

    魚は一本づつわけました。麥ふみをしました。  

 

十二月十二日日曜 晴  

    そばひきをしました。のりは今日全部ほしだされた。

    私達の組は百十枚とりました。米をついて来ました。五俵つきました。

    そばきりをこしらへました。雨おちへ海辺からじやりを運びました。  

         米つき代二百四十円