十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十四年 十二月二十七日

十二月二十七日   月曜   晴
 
    くさ餅つきをしました。今年はつねより早くきまった。午前中に終わった。
    相川へ「うどん」・餅米を受けて来ました。
    夕方はもちつきの準備をしました。
    障子はりをした。
        米代 一千円
 
 
十二月二十八日 火曜 晴
 
  もちつきをしました。
  今年は魚がさっぱりなくて、海へ行ったが取れませんでした。
  とても寒くてもちがうんとすみました。
 
 
十二月二十九日 水曜 晴
 
  飴をこしらへました。
  おかあさんにおしへられた通りに、
  朝早くごはんを煮て、少しさましてからもやしをからんで
  十時間位をくと、温度をいつも保つようにして、それからこすのです。
  家のはいままでにない位りっぱな飴でした。
 
 
十二月三十日木曜 晴
 
  とても静かなよい年取りでした。
  正子は志津川へ、喜代子を迎へに行きました。
  小たきまで船で来たので、割合早くきました。
  きよ子はとても太ってかわいくなって来ました。
  魚やさつまあげをたくさんもつて来ました。
  今年の年も大過なくすごした。