番外編 おしす入り
最近確認の取れた言葉がありました。
昭和二十五年二月九日の「おしす入り」です。
“入り"って、お彼岸の入りとかそういう使い方なのかなと思っていたのです。
で、"おしす"って何かな、と。
全然違いました…
正解は、「お獅子入り」でした!!!
十三浜では、各集落ごとに立派な獅子舞のお道具(というのかな?)を持っていて、
この二月九日には1軒ずつ家の中に獅子がやってくるという行事が行われていたそうです。
獅子が入ってくるので、お獅子入り。
やはり子供は獅子に頭をかじられるのでしょうか。
頼みの綱である母の記憶は「獅子が立派だった」のみです。残念だ。
ところで、八重子おばあちゃん記するところの「し」と「す」。
"し" の口の形で "す" を発音するこの音は、東北弁特有なんでしょうか。
文字で書くには「し」でもなければ「す」でもないゆえ、
「はやし峯」は「はやす峯」とも書かれますし、
「しばや」と「すばや」も同じ家の屋号です。
この屋号も私は勝手に「柴屋」と漢字を当ててイメージしていましたが、
実際は、文字で書くときは「スバヤ」と皆書いているそうです。
「柴」を連想していたのは私だけでした。