十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十五年 十一月二十七日

十一月二十七日木曜 晴
 毎日同じあみたどかしとお支度をします。
 凍大根をした。
 風が吹いてするめ釣りはひどかった。
 四十枚分けて小泊へ百円代うった。
 
十一月二十八日金曜 晴
 網は家ではやすんだ。
 沖はさっぱり取れないので、
 小指沖で、小泊やいりではたくさんとった。
 夕方うちではさして来た。
 
十一月二十九日土曜 晴
 船迎いに行っていつも十二時までかかる。
 鱈は六十メばかりとった。
 志津川渡し、百円です。
 夜はするめ二十八メばかり買って小泊へもっていって来た。
 
十一月三十日日曜 晴
 みんなで網たどかしで浜はお祭りのようです。
 魚は百二十五メばかりです。
 (いり)や(にし)の船は三百メばかり取った。
 福三郎達の船が入航して来た。
 お母さんが居ないので家で酒を呑んでいった。