十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十六年十二月二十五日

十二月二十五日月曜 晴
 あめをこしらへた。
 四時頃おきてご飯をたいて
 七時頃もやしをからんで、二時一番をこした。
 二ばんは夕ごはんを食べてから、夜は十時すぎまでかかった。
 
十二月二十六日火曜 晴
 粉つきをした。
 今年は米は一斗です。
 追波から粉をもらったのでとてもよかった。
 
十二月二十七日水曜 晴
 くさもちをつきました。
 正子一人でついたのでとてもひどかった。
 私はこねどりをした。
 五うすにした。
 
十二月二十八日木曜 晴
 もちつきです。
 あわびの口もあきました。
 五時におきて今日も正子がついた。
 今年は二斗五升ついた。
 わくとりでとてもかんたんです。
 
十二月二十九日金曜 晴
 すばやのあめをこしらへた。
 おかあさんが飯野川へいったので私がしました。
 
十二月三十日土曜 晴
 今まであたたかいのでしたが今日は今年にない寒さでした。
 くさもちはとてもすみた。
 今年の仕事もこれで全部おへてよい年をとりました。
 夜はゆっくりお茶のみをしました。