十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

昭和二十六年 七月一日

七月一日木曜 晴

 やき山いも堀りをした。

 ずいぶん大きくてよろこんでほった。

 向ふの畠三枚から十九でた。

 こちらから十一でた。

 土も毎日の天気つづきでかんそうしてとてもよかった。

 

七月二日金曜 晴

 いもほりをした。

 はやすみねから二十ばかりでた。

 

七月三日土曜 晴

 若布の開口でした。

 お天気がよくてなによりでした。

 

七月四日日曜 晴

 若布の口開でほし方をしないから、午後から妹と

 あななぐち二ばんにいった。

 

七月五日月曜 晴

 石巻へ達夫を連れて手を手術をした。

 とても姉さんと二人でひどかった。

 子供に泣かれて涙を人知れづ流した。

 

七月六日火曜 晴

 今日は手を五日ばかりそのままにしておくので

 家へかへった。