十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

昭和二十五年 七月十七日

七月十七日水曜 晴 福三郎等が出稼ぎにいった。船で志津川まで送った。 青年団の舟きょうそうで大へんなにぎわいでした。 わたしたちはすりたてをして見にいかなかった。 とても残念でした。 七月二十三日火曜 晴 今日桑つけた。 残りの桑とみしょうを取った…

昭和二十五年 七月九日

七月九日火曜 晴 おひるすぎ、箱からあけた。 あみを洗った。 七月十日水曜 晴 おぼんのまち用たしに志津川へモーターでいった。 七月十一日木曜 晴 今日は金華山へモーターで参拝にいった。 なぎがよくてとてもよかった。 七月十四日日曜 くもり 蚕は三眠桑…

昭和二十五年 七月五日

七月五日金曜 晴 草いれをした。 全部で十だんばかりしかなかった。 とてもよい天気で、ほんとに今年はよかった。 七月六日土曜 晴 今日は蚕の掃立をした。 家では大四枚はいた。 分け方はとてもこまった。 大・ニ七、小・四きた。 七月七日日曜 晴 蚕のかた…

昭和二十五年 七月一日

七月一日月曜 晴 男達は村仕事に出た。 私はへらなを少し蒔いてあと、 ねぎをやとりかへした。今年はたくさん植えた。 七月二日火曜 晴 ふとんのせんたくをした。 漁業の調整委員の選挙にいって来た。 夕方いもかたつけをした。 今年は種のほかに十二俵ばか…

昭和二十五年 六月二十六日

六月二十六日水曜 晴 天気が毎日続いてよいのでほし草を刈って少しほした。 豆は今日までかかった。 六月二十七日木曜 くもり(八月十日) 時々きり雨がふるので草はほせなかった。 六月二十八日金曜 晴 小泊へいってお手伝いをして来た。 六月二十九日土曜 …

昭和二十五年 六月二十日

六月二十日木曜 曇 はやす峯へいった。 俄雨で畠はぬかってひどい。 さき山をした。 夕方も雨でぬれてきた。 六月二十一日金曜 大雨(八月四日) 夜からふり通しでずいぶん降った。 なにしろ四十年ぶりの大雨だそうでした。 田の被害はたいしたものでした。 こ…

昭和二十五年 六月十七日

六月十七日月曜 曇 そばを蒔きはじめた。 からいもをかたつけた。 六月十八日火曜 曇 やき山へ大根蒔きをした。まえ山へ白菜もまいた。 六月十九日水曜 曇・雨 豆の二番を今日からした。 やき山へいった。 豆は赤くなって悪かった。

昭和二十五年 六月十四日

六月十四日金曜 曇 いそへいってきた。正子は人夫にでた。 さしみずへ硝安をかけてきた。 六月十五日土曜 曇 いそへいった。てん草をとった。 前山の白菜まく所をうなった。 朝に前山に硝安をやった。 六月十六日日曜 雨 まちにまった雨降りでみんなよろこん…

昭和二十五年 六月十日

六月十日月曜 晴 はやす峯のいもほり十五ばかりとった。 やき山手まえから十五、 向こふから十四ばかりとった。 六月十一日火曜 晴 いもほりの向こふの畠は大きくてほりやすかった。 お昼前でいもほりを終わった。 やき山のさつまいもの草取り。 男たちは公…

昭和二十五年 六月七日

六月七日金曜 晴 午前中は桑畑ほり、あとやき山をいも掘りした。 六月八日土曜 晴 やき山のいもほり。 小豆をまいていたので、きつかけをした。 六月九日日曜 晴 忘れることの出来ない、あのおそろしい 戦争の思い出の七年の供養をした。 分家の人達とあつ…

昭和二十五年 六月一日

六月一日土曜 晴 小麦打ちをした。 一日中かかった。一石四斗ばかりとった。 六月二日日曜 晴 桑畑ほりをした。はやす峯の切り桑畑をうなった。 六月三日月曜 晴 桑畑ほり。 六月四日火曜 晴 いそへいって来た。 六月五日水曜 晴 田の草取りをした。 七人い…

昭和二十五年 五月二十五日

五月二十五日月曜 晴 若布の口開。 モーターで積み方をしてたくさん取った。 五月二十六日火曜 曇 今日も若布とり。 くもったので海へ入れておいた。 五月二十七日水曜 晴 一番除草をした。 七人いって早く終わった。 五月二十八日木曜 くもり 俄雨でやすん…

昭和二十五年 五月二十三日

五月二十三日土曜 くもり あななぐちのきむくり、福三郎が手伝いにきた。 夕方麦おとしをした。 三千五百円(米代) 五月二十四日日曜 晴、にわか雨 今日は家の麦打ちです。 十人ばかりしてやりました。 なかなかきまらないので、いりに発動機が居たので少し…

昭和二十五年 五月十九日

五月十九日火曜 曇 あななぐちの麦あげをした。 夕方きむくりをした。餅をおいしくたべた。 五月二十日水曜 曇 きむくり午前中をあななぐちして、さき山のむぎ入りをした。 五だん(あななぐち) 四段(はやす) 二段三まる(前山) 三段四まる(やき山) 四…

昭和二十五年 五月十四日

五月十四日木曜 きりさめ、くもり やき山へ、きむくりにいった。 後、さき山へ麦刈りにいった。千代子が手伝いにきた。 五月十五日金曜 晴 ひさしぶりの日本晴れでした。 おひる前は、あななぐちの残りを麦刈りして、 後、午後から、かへし方をした。 今年…

昭和二十五年 五月九日

五月九日土曜 雨 今日も雨でやすんだ。 五月十日日曜 小雨後晴 午後からやっとはれ上がり、やき山へ麦刈をしにいった。 夜、雨がふった。 五月十一日月曜 晴 やき山を終へて夕方さき山へ行って刈り上げた。 学校の人夫に出た。 豆種は、早生はあななぐちとさ…

昭和二十五年 五月五日

五月五日火曜 曇 朝から豆撒きをした。ひる前であななぐちは終わった。 男達は海へ行って若布をとった。 五月六日水曜 晴 若布ほしをした。石巻へ行って十二メづつもって売って来た。 一メ目二百円の相場です。 五月七日木曜 うす曇 わかめほしをした。 夕方…

昭和二十五年 五月一日

やっとはれあがってとても良い天気でした。 いそへいってわかめとりをして、村の人達にとりかへされた。 男たちはかぜとりをした。 夕方、正彦と二人ではやすみねへまいてきた。 五月二日土曜 晴後曇 若布の口開でした。だいぶとった。 ほし方は忙しかった…

昭和二十五年 四月三十日

四月三十日木曜 曇 いそへいってふのりとりをした。 おひるをたべてから、まきものに行った所 雨がふってきてもどってきた。

昭和二十五年 四月二十三日

四月二十三日木曜 くもり やき山へ豆蒔きにいってきた。 麦はさっと色づいてきたばかりである。 少しはやいかもしれないがまきはじめた。 おかへいった。いもを二百うえてきた。 四月二十四日金曜 曇 すば屋の田植えです。十一人ばかりいった。 家では二人い…

昭和二十五年 四月二十日

四月二十日月曜 小雨 ぬい物をしました。 大指の「トラック」の人達が泊まっていった。 四月二十一日火曜 くもり 今日は少しはれたので少しばかりのシラス、わかめを やっと干し上げた。 役場から須田さんがお出でになって赤十字の方をきめていった。 夕方い…

昭和二十五年 四月十七日

四月十七日金曜 小雨 いそへいってふのりとりをしてきました。 大指のいそで、つや子さんといろいろ話し合ひをしてきました。 四月十八日土曜 小雨 雨がふらないと思っていそへいった。ふのりを少し取って雨にぬれて はやくかへってきました。あとぬいものを…

昭和二十五年 四月十四日

四月十四日 晴 ひる前はせんたくをした。午後からさき山へ「うり」をまいて来た。 四月十五日(水) 曇 磯へ行った。潮はとてもひいた。わかめ取りを一人づつでて男の人達がとった。 夕方、前の山へいって「ゴマ」をまいて来た。 おかからかへった。 しらす…

昭和二十五年 四月十一日

四月十一日 曇 家のお茶を今日せいしに行った。 私は父母教師会の総会でいって来た。少ししかよらなかった。 小雨がふって来たので、正彦が雨具をもって来た。 四月十二日 大雨縫い物をしてやすんだ。昼頃から雨は大降りとなった。しばらくぶりの川水でした…

昭和二十五年 四月八日

四月八日 晴 婦人会の役員会があって学校へいって来ました。今年のこれからの行事について、こんだんして来た。そんなによらないので、ゆっくりあそんで来た。 四月九日 晴 小泊へお茶つみを手伝いにいきました。 私は家の仕事をした。 四月十日 曇しらすを…

昭和二十五年 四月六日

四月六日 晴 しらすを少し取った。 毎日朝夕とれるので、みんなよろこんで煮かたをします。 夕方は石巻へ送ってやった。 四月七日 晴 今日も同じく取れました。 海はとてもしづかなのでいそへ行って正子達はわかめを取ってきた。

昭和二十五年四月..の前に。

農作業で忙しい時期だったのでしょうか、日記は少し日付が空いています。 次の記述は四月上旬になりますが、 その前に八重子おばあちゃんに関する少々の捕捉を・・・ 八重子は、分家から養女に入り本家を継ぎました。 実父母や弟妹たちもごくごく近所に暮ら…

昭和二十五年 三月二十八日

三月二十八日 晴 はやす峰へからいもの中耕へいきました。 おひるまへできめてきました。 午後からやき山へいった。 いもはたいしてのびて居なかった。 三月二十九日 はれ 今日は田へほかの人をたのんで土運びに行きました。 夕方おその(く?)かへって来ま…

昭和二十五年 三月十四日

三月十四日日曜 晴 婦人会の総会で学校へ行きました。 ちょうど桜の花も満開で花見をかねての総会でした。 会員ひとりづつ一品料理持参で、とても盛会でした。 三月十五日月曜 晴 やき山へ麦のまきものきかけをしに行った。 三月十六日火曜 晴 いそは永井参…

昭和二十五年 三月十日

三月十日水曜 くもり 正子は道路愛護で出た。 私は大指へいって来た。 おかをどが帰ってきた。 売上金高 二千五百円也 三月十一日木曜 曇 はやす峰へまごへあげをしにいった。 午後から入谷のおふるまいのお手伝いにいった。 三月十二日金曜 晴 今日は家の人…