十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

これまでありがとうございました

旧暦昭和二十七年一月五日、現在のカレンダーでは同年一月三十一日。 八重子は四人目の子供を産みました。元気な女の子、次女信子です。 ですがこの日、お産の事故により八重子自身はかえらぬ人となりました。 『八重子おばあちゃんの日記』をブログとしてア…

昭和二十七年 正月一日

正月一日日曜 晴 はれたしづかなよい元日です。 みんな来て酒のみをして祝っていきました。 今年もよい年であるようお祈りいたしました。

昭和二十六年十二月二十五日

十二月二十五日月曜 晴 あめをこしらへた。 四時頃おきてご飯をたいて 七時頃もやしをからんで、二時一番をこした。 二ばんは夕ごはんを食べてから、夜は十時すぎまでかかった。 十二月二十六日火曜 晴 粉つきをした。 今年は米は一斗です。 追波から粉をも…

昭和二十六年 十二月一日

十二月一日金曜 晴 餅をおいしく食べた。 せんたくをしてたら網は波立ちで相川につけて 夕方までかかった。 たらは一かごばかりとった。 政太郎さんからもち米五升いただいた。 十二月十六日土曜 晴 とても寒い日です。 養蚕のわく代十瓦十円の割で集めた。 …

昭和二十六年 十一月二十五日

十一月二十五日日曜 曇 とみ子のご祝儀でおてつだいにいった。 十一月二十六日月曜 曇 今日はたら網は始めてたぐって来たがさっぱりとれなかった。 夜は養蚕よりあいをしてみんなでさかもりをした。 今年の桑苗の代金一本五円の内金をあつめて、 二千二百本…

昭和二十六年 十一月二十日

十一月二十日火曜 曇 雪しぐれでぬいものをした。 十一月二十一日水曜 晴 あわびの開口です。とても暖かでよい日でした。 ぬいものをした。 十一月二十二日木曜 曇 今日もあわびとりです。 大・四メ目、小・一メ八百とった。 ぬい物をした。 石巻の兄さん病…

昭和二十六年 十一月十五日

十一月十五日木曜 曇 小雨があったのでぬいものをしてやすんだ。 小野寺魚屋が来て夜おそくまで、するめ買いをした。 かみあらいをした。 十一月十六日金曜 晴 さくり切りを一人でした。 妹はしばやへいって土入をした。 十一月十七日土曜 晴 風が始めて吹い…

昭和二十六年 十一月八日

十一月八日木曜 晴 結球白菜を洗って漬けた。せんたくをした。 十一月九日金曜 晴 はやす峯へ土入れにいってきめてきた。 さき山もした。 十一月十日土曜 晴 油すめに月浜にいった。 二斗五升もって油は三升と少し出た。 午後はやき山へ土入に一人でいった。…

昭和二十六年 十一月一日

十一月一日木曜 雨 今日もぬいものをした。 自分のちよっきをぬいはじめた。 あわびは今日も口あきでしたがずぶぬれでした。 少しとった。 十一月二日金曜 曇 ちょっきをぬい終わった。 たこ釣りは三メ二百つった。 十一月三日土曜 晴 消防の演習でしたが天…

昭和二十六年 十月二十六日

十月二十五日金曜 曇 おひるまへは土入、正彦と大根をつんだ。あとかけ方をした。 つけ物はとてもよいのばかりです。 かへっておそ蒔きはよいようです。 十月二十六日土曜 曇 今日は学校へ品評会を見にいってきた。 いろいろ出品されて居た。 家でも豆をだし…

昭和二十六年 十月二十日

十月二十日日曜 晴 さしみずの桑畑をうなった。 福三郎にすけられた。十月二十一日月曜 晴 すばやの豆うち。 私たちはもときりをした。十月二十二日火曜 晴 よい天気でとても暖かでした。五人して豆うちをした。 三俵やっと取った。早く終わって夕方大根ひき…

昭和二十六年 十月十四日

十月十四日月曜 晴 智恵子の家に豆うちに正子がいった。 私は青豆を一斗二升ばかりうった。 たこつりは今日もいった。二日で二千円以上つった。 十月十五日火曜 雨 雨ふりで一日ぬい物をした。もんぺのつくろいをした。 十月十六日水曜 晴 石巻から玉ねぎの…

昭和二十六年 十月八日

十月八日火曜 晴 今日もあわびの口開でした。私と妹は桑畑うなひをした。 はやすみねをおひるまえできめてあと稲を全部いれた。 十月九日水曜 曇 今日は稲こきをした。 朝支度してごはんをたべてから始めた。 八俵こいた。和子に手つだいをもらった。 十月十…

昭和二十六年 十月一日

十月一日火曜 曇 おひる前やすんであと前山をうなって蒔いた。 和子にすけられた。 十月二日水曜 晴 いも畠をうない終っておひる前で蒔きおえた。 あとなたねを植えた。 十月三日木曜 曇 小間屋の庭をコンクリートにした。一日できまらなかった。 セメント三…

昭和二十六年 九月二十二日

九月二十二日月曜 晴 私はこやしを車につんで馬にひっぱり方をした。 午後から豆ひき、あななぐちをした。 九月二十三日火曜 曇 朝こやしをちらしてべんとうを持ってみんなでうなった。 大きい畠は終わった。 雨がふってきたので早くかえった。 九月二十四日…

昭和二十六年 九月十六日

九月十六日火曜 晴 さしみずの桑畑を蒔いてきた。 あとやき山をうなった。 やき山へこやしつけを今日で二日つけて二十だんはこんだ。 九月十七日水曜 晴 やき山をうなって蒔いた。 肥料石灰を使っただけで他のこやしはやらない。 九月十八日木曜 晴 正子と二…

昭和二十六年 九月十日

九月十日水曜 日本晴 とても暖かでした。 大根にこやしかけをした。 白菜は三回大根は二回かけました。 九月十一日木曜 晴 麥(むぎ)畠にこやしつけをした。 前山に麥を少しまいた。 あづきもぎをした。 九月十二日金曜 晴 はやすみねの桑畠にこやしをはこ…

昭和二十六年 九月六日

九月六日土曜 晴 前山へくり拾ひにいって二升ばかり、正子は五升。 みんな合わせて八升拾った。 夕方やき山へいもほりにいってきた。 九月七日日曜 晴 稲さげで白浜まで船でいってトラックでさげた。 十人いって都合よく夕方まですっかり終へた。 今年はとて…