十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

昭和二十五年 十一月二十三日

十一月二十三日日曜 晴 寒いので家の仕事をした。 夕方はだんごをこしらへておいしく食べた。十一月二十四日月曜 曇 夜から今年始めての大雪でした。 寒さは又例年にないようです。 油すめをした。 たいしてこまないので、ゆっくりすめた。十一月二十五日火…

昭和二十五年 十一月十九日

十一月二十日木曜 晴 待ちにまった鮑の開口です。 風が吹いたし今までにない寒さでした。 五メ目しか取らなかった。するめは三メ目つった。 六十円で飯野川から買いに来た。 二十五メばかりやった。十一月十九日水曜 晴 魚は池田さん渡しで十五メ三百目とっ…

昭和二十五年 十一月十六日

十一月十六日日曜 雨 するめほしをして砂糖の配給にいった。 トラックが川へてんぷくをして、みんな手伝って上げ方をした。 家でもご飯を煮てやった。 するめは二十枚分けた。 山崎薬屋さんが来て泊まった。十一月十七日月曜 晴 網たぐりがいって来た。 魚は…

昭和二十五年 十一月十二日

十一月十二日(十二月二十日) 晴 鱈網に始めて行って来た。 するめ釣りは百二十枚分けた。十一月十三日木曜 曇 米つきにいって来ました。 七表ついてきた。 さくりきりをしました。 するめつりは十五枚分けた。十一月十四日金曜 晴 鱈網たぐりがいって、相…

昭和二十五年 十一月六日

十一月六日木曜 はれ あななぐちへ中耕をした。 するめつりにいった。 三十五枚づつ分けた。十一月七日金曜 麦の中耕をした。 するめは百枚づつわけた。十一月八日土曜 晴 今日も同じくさくりきりをした。 するめ釣りは三百枚づつ分けた。十一月九日日曜 雨 …

昭和二十五年 十一月一日

十一月一日土曜 雨 雨ふりでした。 大根つけをした。かごやさんが居た。 十一月二日(十二月十日)日曜 晴 消防演習で家で幹部達の接待をした。 十一月三日月曜 晴 はやす峯へ馬でこやしかけをした。 九だんつけた。 全部で二十六だんつけた。 十一月四日火…

昭和二十五年 十月二十五日

十月二十五日月曜 晴 かや刈りをして後、麦ふみをした。 正子はしば取りをした。 十月二十六日火曜 晴 こやしかけをした。 さしみずに六だんかけた。 あななぐじに十一だんかけた。 十月二十七日水曜 晴 しばやへこやしかけにいった。 正子は土入れをさせた…

昭和二十五年 十月十八日

十月十八日月曜 曇 さき山へ麦ふみをした。 十月十九日火曜 曇 今日は風が吹いて、畠はやめて ほしいもをこしらへた。 十月二十日水曜 小雨 ほしこをあみかたをした。 お昼から雨がふって来た。 十月二十四日日曜 晴 私達のけいやくでした。 家はてる子の家…

昭和二十五年 十月十五日

十月十五日金曜 曇 たこの口開けでしたがさっぱり釣れなかった。 うちでは三メ目つった。 今夜も紙うりさんがきて、麦の手入をきいた。 とてもためになった。 十月十六日土曜 曇 麦ふみにいって来た。 紙うりさんに畠までいってもらった。 十月十七日日曜 福…

昭和二十五年 十月十日

十月十日日曜 曇 お父さんが石巻へいってまゆ勘定をうけて来た。 十月十一日月曜 晴 桑畑をうなった。 十月十二日火曜 晴 大根の残りを引いた。 あと玉ねぎをうえた。 十月十三日水曜 晴 分家の豆打ちで正子と二人でいった。 十月十四日木曜 晴 うちの豆打ち…

昭和二十五年 十月六日

十月六日水曜 晴 麦うえをした。寒さは今日からとてもきびしくなった。 十月七日木曜 晴 今日も植替をした。とても寒かった。 十月八日金曜 晴 大根引きをした。 大きな大根ばかりたくさん取りました。 運ぱんはとてもひどかった。 十月九日土曜 曇 今日は白…

昭和二十五年 十月一日

十月一日金曜 曇 教育委員選挙でいって来た。 後ははやす峯へいってうなって来た。 お昼から小雨で柿拾ひにいって、正彦とずぶぬれになって来た。 十月二日土曜 曇 ぬいものをして居た。 はんてんを裁ち切りました。 少しぬい始めた。 十月三日日曜 晴 さし…

昭和二十五年 九月二十八日

九月二十八日火曜 雨 米の配給にいって十日分で一千三百三十五円代はらった。 午後から (以下空白) 九月二十九日水曜 小雨 今日もぬい物をした。 小泊の叔母さんが来てゆっくり夕方帰った。 九月三十日木曜 曇 桑畑をうなった。

昭和二十五年 九月二十五日

九月二十五日土曜 晴 はやす峯であづきもぎをした。 むしろ五枚ばかりとった。 桑畑をうなった。 網そめして二日かかった。 九月二十六日日曜 曇 正子と二人で桑畑をうなった。 九月二十七日月曜 雨 雨ふりでやすんだ。

昭和二十五年 九月二十二日

九月二十二日水曜 晴 朝は柿拾ひをした。 せんたくをしてお昼をたべてから やき山へそば刈りにいった。 風はたいしてあてなかった。 九月二十三日木曜 晴 小麦を少しまいた。 たらないと思って追加した。 さつまいもを貯蔵した。 九月二十四日金曜 日本晴 そ…

番外編 おしす入り

最近確認の取れた言葉がありました。 昭和二十五年二月九日の「おしす入り」です。 “入り"って、お彼岸の入りとかそういう使い方なのかなと思っていたのです。 で、"おしす"って何かな、と。 全然違いました… 正解は、「お獅子入り」でした!!! 十三浜では…

昭和二十五年 九月十九日

九月十九日日曜 晴 朝にもみを俵した。 十六俵ばかり取った。 去年より少なかった。 九月二十日月曜 晴 まえ山をうなったり蒔いたりした。 豆はさっぱりみのらなかった。 しばやの稲こきで正子がいった。 九月二十一日火曜 雨 雨ふりでたいした波立ちで、船…

昭和二十五年九月九日

九月九日木曜 晴 やき山へ今日からいって二回半かかった。 九月十二日日曜 晴 はやす峯へ今日からいった。 一日でうまった。 九月十四日火曜 晴 さき山へいった。 九月十六日木曜 さき山を午前中に終わって あといもほりをした。 九月十七日金曜 晴・雨 いも…

昭和二十五年 九月五日

九月五日日曜 日曜なのでお昼をもって行って、うない方をした。 大きい畠を終わった。 九月六日月曜 曇 種蒔きをした。相川の麦を少しまいた。 九月七日火曜 曇 残りをうなってまいてさしみずへいった。 九月八日水曜 曇 お祭りなので仕事はやすんだ。 とみ…

昭和二十五年 九月一日

九月一日 水曜 晴 はやす峯の桑畑にはじめて種おろしをした。 麦は夕日に、小麦はおきをもてにまいた。 まへ山の桑畑にも小麦をまいた。 九月二日木曜 雨 雨ふりなのでぬい物をしてやすんだ。 佐喜子の明着をぬった。 九月三日金曜 さき山へ小麦まきをした。…

昭和二十五年 八月二十七日

八月二十七日日曜 晴 稲をさげた。 青年団の運動会でした。 正子を田へつれていって残念でした。 朝、四時頃おきて歩いた。 八人で月濱から船をかりて運んだ。 トラックで無事に二回はこんだ。 みんなに手つだっていただいて夕方早く終わった。 夜はうんと酒…

昭和二十五年 八月二十四日

八月二十四日木曜 雨 雨ふりなのでやすんだ。 とてもさむくてかぜひきをした。 八月二十五日金曜 曇 一日中ねた。頭がいたくておきて居られなかった。 そろそろ畠も桑畑に蒔き方をしはじめた。 八月二十六日土曜 晴 やっと起きて朝おばあさんと二人で まるき…

昭和二十五年 八月十九日

八月十九日土曜 晴 しば屋へ稲刈りにいった。 女の人ばかり六人いって夕方までかかった。 たのしかった。 八月二十日日曜 晴 さき山へ移植麦を蒔いた。 午後は、かつを釣りが早くきてはやす峯へいって 桑畑をうなった。 八月二十一日月曜 晴 豆の草取りをし…

昭和二十五年 八月十六日

八月十六日水曜 曇 今日は大安日なので小間屋へ庭ぬりするため土運びをした。 喜代子が石巻へ行った。 八月十七日木曜 曇 へらなをやとり方をした。あと運動会のじゅんびをした。 八月十八日金曜 晴 新の九月二十九日で大運動会でした。 よいお天気でほんと…

昭和二十五年 八月十二日

八月十二日土曜 晴 やっとはれ上がったのでこもや「す」などをあらった。 彼岸の中日でした。 はじめてつばき取りにいって来た。 八月十三日日曜 晴 一日つばき取りをした。 こもは今日まで全部洗って、ほし上げた。 八月十四日月曜 晴 さき山の白菜の虫取り…

昭和二十五年 八月九日

八月九日水曜 雨 分家の人達も来て今日もまゆかきをした。 雨は一日中ふり続いた。 八月十日木曜 雨 午前中でまゆぬきはをへた。 台所の棚は夕方までかたついて気持ちよくごはんを食べた。 まゆは果たしていくら出るのか心配だ。 八月十一日金曜 曇 毎日の雨…

昭和二十五年 八月五日

八月五日土曜 くもり こもぬきをした。 今年は去年よりもごろがあるようです。 八月六日日曜 日本晴 とてもよいお天気なので朝からこもあらいをした。 あとこもぬき。 夕方かつを釣りが来て相川へうりにいって来た。 八月七日月曜 曇 しばらくぶりで畠へいっ…

昭和二十五年 七月二十六日

七月二十六日金曜 晴 私達ばかりなので、桑取りはとても忙しい。 でも天気がよくてなによりです。 桑は大へん伸びてとりやすい。 はやす峯からは十八本ばかりとった。 八月一日 くもり 今日は蚕は八回目なのでうんとひきた。 高橋さんがきて、廻転まぶしの使…