十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記

十三浜小指は宮城県石巻市にある小さな集落です。八重子は大正8年(1919)生まれ。昭和24年(1949)12月から始まる日記。

2012-01-01から1年間の記事一覧

昭和二十六年 五月二十六日

五月二十六日土曜 晴 さき山今日から麦刈りはじめた。 朝はやすみねを刈り終へた。 さつまいもを百うえた。 全部うえ終えた。 達夫は波伝谷(はでんや)の先生に手入に父といった。 (誤:波博谷→正:波伝谷 2013.1.1訂正) 五月二十七日日曜 晴 今日はおひ…

昭和二十六年 五月二十一日

五月二十一日月曜 晴 今日は田の草取りにいった。 モーターで六人いって早く終わった。 赤くなって、家のなは悪かった。 五月二十二日火曜 晴 あななぐちの麦刈りを分家からお手伝いをもらってきめた。 五月二十三日水曜 晴 今日は三人ではやすみねの刈り方…

昭和二十六年 五月十六日

五月十六日水曜 晴 せんたくをしてから麦刈りにいった。 午後からやき山にいった。 麦は不揃いで刈りにくい。 でもやき山は一たいにからびていた。 五月十七日木曜 曇 さしみづへ小豆まいてきた。 桑畑にはさんだ。 五月十八日金曜 晴 夜雨がふったので、さ…

昭和二十六年 五月十一日

五月十一日金曜 小雨 朝に麦を少しかり始めた。 さしみずへ小豆をまいた。 五月十二日土曜 小雨 家に居て相川へ砂糖買ひにいって来た。 達夫が手をやけどして大さわぎをした。 夜、小室の先生にいって来た。 五月十三日日曜 晴 小室へ手入にいって来た。 夕…

昭和二十六年 五月六日

五月六日日曜 小雨 いも苗をかいにいった。 夕方追波から千百本かって来た。 とてもよい苗でした。 五月七日月曜 晴 よいお天気でしたがいも植をした。 一人でした。 すばやの田植で正子がいった。 田仕事にいった。 五月八日火曜 雨 田へいって夕方ずぶぬれ…

昭和二十六年 五月一日

五月一日火曜 雨 小雨が一日中降ってぬい物をしました。 木綿五百円と二百七十円代買った。 七百七十円。 それにラヂオの料金百五十円(四・五・六)の 三ヶ月分支払った。 今日も千円支出した。 正子は今日かへった。 五月二日水曜 晴 正子は小泊へしらすほ…

昭和二十六年 四月二十五日

四月二十五日水曜 晴 今日も妹と二人で桑畑をうなった。 暑い日でした。 さしみずもう少し残った。 青年団はお昼前、いものきつかけにいった。 四月二十六日木曜 曇・小雨 わかめの口開です。 天気が悪いため、ほしません。 みんな袋へ入れた。 すばやへいっ…

昭和二十六年 四月二十三日

四月二十三日月曜 晴 さしみずへ桑畑ほりに妹と二人でいった。 四月二十四日火曜 曇 田へ土入れに八人いってきた。 なぎもよくていいあんばいでした。

昭和二十六年 四月十六日

四月十六日月曜 晴 いそへ行ってから、いもの中耕をした。 四月十八日火曜 晴 船でいそへいって、のりをたくさんとった。 今年は、わかめはやかましくて、とらない。 四月十九日水曜 晴 いそへいってきてから、二回目の予防注射をしてきた。 四月二十日木曜 …

昭和二十六年 四月十一日

四月十一日水曜 雨 しらす取りが出た。 今日はばけつ二つ分けた。 たくさんとれるようみんなまって居るのです。 妹がお産をした。 女の子ですが、母子ともに元気でなによりでした。 家のおばあさんが泊まったのです。 四月十二日木曜 雨 お母さんが岩出山か…

昭和二十六年 四月八日

四月八日日曜 (五月十三日) 晴 婦人会の総会でした。 母の日でしたのでとても意義ある会でした。 小学校長の祝辞にはほんとに感心させられました。 動く世の中に動く子供を育てる母の重大な任務がある。 四月九日月曜 晴 衛生検査のためみんなでかたつけ方…

昭和二十六年は1951年

今日は日記ではありません~ 八重子おばあちゃんの日記では春まっさかり、 のりぶつに学校行事に忙しそうな毎日です。 昭和二十六年は1951年。 60年後、東日本大震災が起きました。 2011年3月11日の津波で、 小指ではほとんどの家屋が流されま…

昭和二十六年 四月一日

四月一日日曜 晴 いそ後、さき山へ麦の草取りをした。 四月二日月曜 晴 いそへいった。正子は「きうり」を蒔いた。 私は草取りをした。 四月五日木曜 晴 今日はいそもの売りがみんないった。 のり二百枚ばかりもった。 いそへいってのりを少しとってきた。 …

昭和二十六年 三月二十八日

三月二十八日木曜 晴 学区民大運動会でした。 五月三日でお天気もよくてほんとに意義ある日でした。 ゆっくり見物して夕方かへった。 しばやでお茶のみをしてきた。 お母さんもうり方にいって帰った。 売上金 六千円也 三月二十九日金曜 晴 いそへいってのり…

昭和二十六年 三月二十二日

三月二十二日金曜 晴 いそへいった。後草取りにいった。 三月二十三日土曜 晴 いそへいってからのりぶつをした。 三月二十五日月曜 晴 県会議員の選挙で学校へいった。 私の一票は当選してとてもうれしかった。 (四月三十日) みそあせ。 三月二十六日火曜 …

昭和二十六年 三月十六日

三月十六日土曜 晴 いそへいってからきつかけをした。 やっと草取りを終へてはじめてした(あななぐち) 三月十八日月曜 晴 村会議員の選挙へおばあさんをつれて学校へいった。 三月十九日火曜 晴 いそから来て小泊へいれどきにいった。 いちばんおそかった…

昭和二十六年 三月十一日

三月十一日月曜 晴 はやす峯をうなった。 道路愛護デーで人夫が出た。 お昼前私一人でうなった。 午後からこやしをもらって蒔き方をした。 三月十二日 火曜 晴 残りをまいた。 正子は青年団のいも蒔きにいった。 うり方が帰った。 売上金高 五千三百円 三月…

昭和二十六年 三月七日

三月七日木曜 雨 夜からのふりつづきで大分ふった。 三月八日金曜 晴 朝からのりぶつをしておひるまでぶった。 お祭りで仕事はやすんだ。 おかへみんな売り方がいった。 曇ってのりはほし上がらなかった。 三月九日土曜 晴 いも畠をうなった。 やき山を一日…

昭和二十六年 三月一日

三月一日金曜 晴 磯の開口でした。 波立ちでしたが海苔はとった。 草取りに行った。 正子は分家へいもまきにいった。 三月二日土曜 雨 雨ふりでいそはやすんだ。 三月三日日曜 晴 いそへいった。大波でした。 でものりは少し取れた。 草取りにいって来た。 …

昭和二十六年 二月二十七日

二月二十七日火曜 お昼から小雨がふってきた。 正子らは明日の中学校落成式の準備で相川へいった。 どうも明日の天気が心配です。 月浜からお客さんが来てお昼をたべていった。 売上金高 二千円 二月二十八日水曜 雨 折角待ちに待った落成式も雨でひどかった…

昭和二十六年 二月二十四日

二月二十四日土曜 晴 女のけいやくでやすんだ。 家ではすばやで味噌を煮た。 千代子や和子、正子たちでにた。 おかへいった。 のりは今日までかかった。 百三十枚、二十五枚たのんだ。 婦人会の役員をきめた。 二月二十五日日曜 晴 私はやき山へ麦の土入にい…

昭和二十六年 二月二十日

二月二十日火曜 雨 雨ふりでいそはやすんだ。 春とはいひ風が寒くてひどかった。 ぼろぬいをした。 二月二十一日水曜 みぞれ雪 ゆきまじりの雨ふりでひどかった。 よその人達が佐喜子をききにきた。 かぜひきでしたがよほどよくなった。 夜まで降った。 二月…

昭和二十六年 二月十五日

二月十五日木曜 晴 はやすみねへこやしがけ。十二だんつけた。 なみだは前の日と合わせて十四だんつけた。 麦はかれ葉が出てよくないが、こやしかけはやめた。 二月十六日金曜 晴 毎日風が吹いてさむい。草取りをした。 桑切りも始めた。 三月二十三日の授与…

昭和二十六年 二月十一日

二月十一日日曜 晴 さき山へ第一回こやしかけをした。 二十四だんつけて終わった。 二月十二日月曜 晴 家に留守ばんをして米の配給にいってきた。 午後からいりにおすたまりにいった。 配給代金 三千百二十円 二月十三日火曜 晴 いりに正子が手伝いにいった…

昭和二十六年 二月七日

二月七日水曜 晴 くちよせに志津川へ家の船でいきました。 私はさき山へ麦ふみにいった。 ひじきを一人づつでて刈った。 二月八日木曜 晴 麦ふみをした。 風が吹いてとてもひどい。 夜はおしたくをした。 二月九日金曜 晴 よいおししいりです。 いそまつりは…

昭和二十六年 二月三日

二月三日土曜 晴 いその開口でした。 みんな出たので一日でさっぱりと取りました。 のりぶちをした。 四十一枚ぶった。 二月四日日曜 晴 今日は二人づつでて、ひじきとりをした。 村長さんが来た。奥さんと二人で海岸まで見にいった。 女子青年団が料理のけ…

昭和二十六年 二月一日

二月一日木曜 晴 餅のおしたくで早く起きた。 いそへもいかぬので、ゆっくりおいしく食べた。 しばまるきにいって来た。 二月二日金曜 晴 しばまるきにいってきた。 売り方はやっと帰った。 全部で八千円ばかり持ってきた。

昭和二十六年 正月二十八日

正月二十八日月曜 家に居ていろいろかたつけたりお支度をした。 正月二十九日火曜 雪 大室へお見舞いにいってきた。 はつみさんと孝子と三人でゆっくり夕方までかかった。 正月三十日水曜 晴 春の雪ですっかりとけ始めた。 又も年越しでごはんを早くたべた。

昭和二十六年 正月二十五日

正月二十五日金曜 曇 朝はれ上がったと思って、のりを洗って来てぶった。 半分でやめた。すっかり曇った。 かみのやえのおばさんがきてお茶のみをした。 正月二十六日土曜 晴 やっとよいお天気でほし物で忙しかった。 のりは四十五枚とった。 正月二十七日日…

昭和二十六年 正月十七日

正月十七日木曜 晴 朝はじめて木をつみにいって来た。 今まで休んだのでとてもこわかった。 参拝をしてごはんを食べた。 夜は横屋のおばあさんの所へいってゆっくりお話をして来た。 正月二十日日曜 晴 磯の口開で二人づつ出て ふのり取りをしてみんなで分け…